結論:いますぐ応用問題に挑戦しましょう
家庭教師や個別指導などで中高生を指導していてよく見るのが、「ひたすら基本問題を解いている」パターンです。
もちろん、学習初期に基本問題をたくさん解く経験は大事なことです。
なぜなら、今後の勉強を効率化する上で「基礎的な部分で躓かない」は不可欠だからです。
とはいえ、いつまでも基本問題しかやらない人が本当に多すぎます!!!
皆さん、「今の自分では実力不足ではないか…?」などと悩まなくてよいです。
とにかく1日30分でいいので応用問題に挑戦する時間を作ってください!!!
「スキル」と「MP」
ロールプレイングゲーム(RPG)を例に考えてみましょう。
RPGの主人公は冒険を進めていくうちに様々な「スキル」を覚えていきますよね。
冒険に役に立つ魔法だったり、敵と戦うのに有利になる強い技だったり…
これらを習得していくことはゲームを進めていくうえで非常に重要なことです。
しかし主人公の「MP」が少なければ、せっかく覚えたスキルを使うことはできません。
したがって、スキルとMPの両方を伸ばしていくことが大事なのです。
基本問題=スキル習得
基本問題は上記の例でいうスキルを習得するための訓練に相当しています。
基本問題を解くことで知識が増えたり、公式が使えるようになったりしていくのです。
応用問題=MP増加
一方で応用問題はMP増加のための訓練に相当しています。
ここでいうMPとは、「基本問題で得た知識を組み合わせていく力」や「難問に対して長時間思考できる忍耐力」を指します。
基本問題をいくら解いていても、「基本問題と似たような問題」「公式や知識を使えば一撃で解ける問題」しか解けるようになりません。
応用問題を解くことで初めて「初見の問題」「長時間かけて解く問題」に対応できるようになるのです。
「MP不足」の人が多すぎる!
例えばこういう感じです。
できることは色々あるのですが、それを複数個組み合わせていく能力や忍耐力が不足しています。
方程式そのものは解けても、文章題となると未知数を文字xで置いて計算することができない(MP6+MP7=13>10)とか、図形の問題で補助線を引くという概念はあっても行使できない(MP12>10)とか、そういうことが頻発します。
そして応用力・忍耐力の不足は、応用問題を解く訓練をすることでしか養われません。
それは、長距離走のトレーニングを複数回の短距離走で代替できないのと同じことです。
まとめ
基本問題と応用問題では、養われる能力がそれぞれ異なります。
基本問題では「スキル」が、応用問題では「MP」が育ちます。
言い換えれば、基本問題を解くことで新たな知識が身につき、応用問題を解くことで知識を運用する能力と長時間同じ問題と向き合い続ける忍耐力が身につく、ということです。
勉強を進めていく上では、これら両輪を回していくことが何よりも重要です。
私の講師経験上、基本問題に偏った学習プランの方が多いように見受けられます。
1日30分でいいですから、応用問題に挑戦する時間を作ってみてはいかがでしょうか。
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